glay-usagi’s diary

ASDグレーゾーン「うさぎ」の、理解されない人生の記録

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唯一の旧友 「マリ」

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高校一年の4月以降、ずっと私のことを知ってくれている友人がいます。彼女とは、もう20年以上の付き合いになります。ここでは「マリ」と書くことにします。

 

マリは高校の同級生ですが、私の一番旧い友人です。私には、それ以前の友人がいません。中学校までの地元の同級生とは卒業して以来、誰とも繋がりが無いからです。

そして、ここ1~2年でやっと人との繋がりを継続できるようになるまで、すべてがそのとき限りの付き合いでした。私がその都度『リセット』をしてしまった結果でもありますが、そうしなくとも疎遠になっていたかもしれません… ( → 参考記事: リセット症候群 )

マリ以外にも、高校の部活仲間であった2人の友人とは数年前まで連絡を取り合っていました。でも今はもう、全く連絡を取っていません。

それまでは彼女たちとも1~2年に一度は会っていましたが、私は彼女たちに会うととても疲れてしまうと気づきました。どうしても早く一人になりたいと思ってしまうので「また会おう」と話すのが段々と申し訳なくなりました。

 

マリとは一年と三年で同じクラスでした。特に三年生の頃は、週に一度は放課後にファーストフード店などで会っていたのではないかと思います。

もちろん同じクラスなので、教室でも会えば話します。しかし、私は半分くらいしか学校へ行っていなかったので、学校以外で会うことの方が多かった気がします。

実は高校入学式の日、私が一番はじめにうるさい!と距離を置いた相手がマリです。名前の順で、私の前が彼女でした。

余りにテンションが高く、声はでかいし馴れ馴れしい… とてもじゃないけど関わりたくないと思い、話し掛けられて数秒で私は逃げました。

それなのに何故か、一学期が終わる頃には仲良くなっていました。彼女は何かの係をやっており、人知れず苦労している姿を見て「意外と良いやつだな」と思ってから徐々に話すようになった記憶があります。

 

彼女は、私とは全く違う人生を歩んでいます。高校卒業後は進学し、フルタイムで働きながら予備校時代の同級生と結婚。二人の子宝に恵まれ、今も共働きで生活しています。全体的に見れば、私たちの世代では王道パターンの真っ当な人生を歩んでいます。

それでも、彼女と私は今でも友人です。高校卒業後に風俗業界へ進み、バツ2でキャリアもなく常にはみ出し者の私に対し、彼女は普通に接し続けてくれています。

彼女は私のような生き方をしませんし、子供にもさせたいとは思わない筈です。でも、だからと言って私に偏見を持つこともなく、お説教をすることもありません。

彼女にとっての私は、相変わらず高校時代と同じただの「変なやつ」で、それは私にとっての彼女も同じです。私から見れば、私と付き合い続けられる彼女の方がよっぽど変わっていると思います。そして、ただただ感謝です。

 

最近は、よく彼女と会います。ここ半年で5回以上は会いました。と言っても、私が働いているスーパーに彼女が犬の散歩がてら買い物に来て、ちょっと言葉を交わす程度です。

家が近いことは知っていましたが、ある日レジで接客中に彼女が来て、二人でびっくりしました。それからはたまに、ふらっと寄ってくれるようになりました。

高校時代からずっと、私が転々と引っ越しをしても何だかんだ車で30分ほどの距離に住んでおり、ここ10年はお互いの生活圏内に住んでいます。会うと「いつも家のすぐ裏を通って出勤してるよ」と話すほどです。

しかし、余程のことがないと私たちは、なかなか約束をして会うことがありません。5年以上、年賀状だけの時期もありました。それなのに、忘れた頃に道を歩いていてバッタリ会うから不思議です。

 

 

ここ2年で、私たちは二度も約束をして会いました。これは相当なハイペースです。私が離婚をして今の家に越してきたとき彼女が遊びに来てくれたのと、この間は久しぶりに二人で飲みに行きました。

相変わらず声はでかいし、会うとほとんど彼女が喋っています。ざっと近況報告が終わると、大抵いつも「高校時代のおさらい」がはじまります。

私は当時の人や出来事をほとんど覚えていません。本当は当時もあまり興味がなかったので、そもそも知りません。彼女が何か話す度に「おさらい」をしないと、私は内容が理解できずに会話が進まないのです。

 

先日は、三年生のときに同じクラスになったのは偶然ではなく「選択教科によって振り分けられた結果」だったとはじめて知りました。

私はずっと10クラスもある中で二度も同じクラスになるなんて、凄い確率だな… と密かに嬉しく思っていたのですが、どうやら必然だったようです。何でそんなこと知っているの?と聞くと「皆知ってるよ。ってか、何で知らないの!」と呆れられました。

私は、彼女と話すときも緊張してあまりうまく話せませんが、彼女と話すことが嫌いではありません。彼女は彼女で、毎回同じようなおさらいを繰り返し話す羽目になりますが、それが苦ではないことを私も知っています。

 

一通りおさらいが終わると、後はもうどうでも良い話題になります。この間は〆のラーメン屋さんで「近所の大通りについて一時間くらい話していました

いわゆるガールズトークにならないことが、私にとってはとても有難いです。その点が、女性が苦手な私が彼女とはずっと続いている所以だと思っています。

その大通りが開通前はどこで途切れていたのか、どう迂回していたのか、いつ開通したのか... などを、地元民の彼女が事細かに教えてくれます。私は大抵ほとんど覚えていませんが、そういう時間は楽しいです

 

私がマリのことを書くのには、理由があります。私が自分が発達障害かもしれないと受け入れた過程に、彼女が一枚噛んでいるからです。それは長くなるので、次回へと続きます… ( → 次の記事: 「あー、っぽいかも…」)

 

( →:【うさぎ年表】での分類:アスペルガーを疑いはじめる )