glay-usagi’s diary

ASDグレーゾーン「うさぎ」の、理解されない人生の記録

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心理学と、うさぎの夢

 

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今から約4年前に師匠と出会い、彼の気持ちを理解したくて心理学を学ぼうと決めました。前回の続きになります。( → 前回の記事: 師匠のこと

この頃はまだ、アスペルガーという言葉さえ知りません。どちらかと言うと、ただ純粋に「人の心理について超詳しくなりたい!」くらいの軽い気持ちでした。師匠の真意は全くわかりませんでしたが、心理学の知識を得ればわかるようになるだろうと考えていました。

それまで私にとって心理学とは、多少興味はあったものの、どこか遠くの世界でした。それに、わざわざ心理学を学ぶ必要もないと思っていました。そんなもの習わなくても、私は人並み以上に人の気持ちがわかると思っていたからです。

 

関東圏内で心理学を学べる団体に一括資料請求をし、資料が最も簡素だったスクールに即日申し込みをしました。連日ポストに入りきらないほどの分厚い紙の塊があちこちから届く中、そのスクールからの資料は「角形8号の薄っぺらい封筒」一通のみでした。

実直に勝手にやっています、どうしても来たければどうぞご自由に… と言わんばかりの素っ気ない資料を見た瞬間、間違いないと思いました。そういう点に、私はシビアです。私は対価を払ってでも学びたいのであって、豪華な広告費の一端を担う気はないからです。

私の直観は大正解でした。恩師はすぐに、私の二人目の師匠となりました。彼のスクールを選んだことは、今でも私の自慢です。授業中は毎回必死でノートを取りました。授業の後も、家に帰ってからもずっと勉強をしていました。

 

心理学の『知識を得ること』に関しては、本当に面白かったです。しかし、実は今そのことを少し書きかけてみて、ちょっと思うところができました。もう少し納得の行くまで考えてから、別で書こうと思います。そこは今回は省略です。

 ※ 更新しました。( → 続編: 心理学スクールでのうさぎ )

基本的に授業は毎回とても楽しかったのですが、唯一辛かったのは自分の生い立ちを振り返ることでした。自分では当たり前だと思っていたことが、実はそうではなかったとたくさん気づきました。

私はずっと孤独で、本当は寂しかったこと。本当はずっと、大人に甘えたかったこと。自分がどんなに愛や居場所に飢えていたのかを、はじめて思い知りました。

過去を振り返る度に、授業中にも関わらず涙が溢れてしまい、堪えるのに必死でした。授業中は何とか頑張りほっとしたのも束の間、今度は帰りの電車の中で涙が出てきてしまい、よく恥ずかしい思いをしました。私はとても泣き虫です。場所を弁えずにボロボロと涙が出てしまい、自分でも止められません。

 

それでもなんとか無事にスクールを卒業し、認定試験も合格して心理カウンセラーの資格をとりました。とは言っても民間資格なので、持っているからどうということもないのですが... これでも一応、私は心理カウンセラーでメンタルトレーナーなのです。それが約2年前のことです

前回も書きましたが、私が心理学に興味を持ったきっかけのひとつは、ある心理カウンセラーの方が書いた記事でした。内容は全く覚えていませんが、人の心理についてとても的確に表現していて感心したのを覚えています。

そして私も心理学を学び、徐々に自信が付きました。そしてもしも叶うなら、私も将来その記事を書いた人のように、心理学を使った仕事をしてみたいと思うようになりました。私が人生ではじめて見つけた『将来の夢』でした。

 

スクールでは心理学の基礎をしっかりと教わりましたが、知れば知るほど奥の深い世界です。卒業した後も自分で本を買ったり、ネットで調べたりと勉強をしていました。

私は「心理カウンセラー」と聞いてパッと思い浮かぶような、いわゆる一般的な心理カウンセラー職にはあまり興味がありませんでした。何となくもっとフランクに、心理カウンセラーらしくない心理カウンセラーになりたいと思っていました。

心理学の知識を元に、過去の自分の経験を活かして何かできないだろうか?そう思っていたので、当時は選り好みをせず片っ端から色んな情報を仕入れていました。

 

そんな頃でした。たまたま『アスペルガー』だの『ADHD』だのという記事が多くヒットしてしまうようなワードを入れて、何かを検索していたのではないかと思います。ネットで調べものをしているときに、一時期とてもそれらの言葉を目にする機会がありました。

発達障害については医療分野なので、スクールではほんの障りだけ(言葉くらい)しか習っていませんでした。医療行為との住み分けは、耳にタコができるくらい叩き込まれました。そこは本当にしっかりした教育を受けられたことに、今でも感謝しています。

なので、はじめはずっとスルーしていたのですが、あまりにも目にするので興味本位でちょっとだけ見てみようかなと... それが私がはじめて「発達障害」という存在に触れた瞬間でした。

ほんの軽い気持ちでした。まさかその後、こんなにも長い付き合いになるなどとは、夢にも思っていませんでした...。次の記事へ続きます( → 続き: アスペルガーと、うさぎの夢 )

 

( →:【うさぎ年表】での分類:心理学を学びはじめる )