glay-usagi’s diary

ASDグレーゾーン「うさぎ」の、理解されない人生の記録

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「うさぎの印象」その5:好き嫌いがはっきりしている

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シリーズ第五回、今回は『好き嫌いがはっきりしている』です。

( → シリーズの概要はこちら: 「うさぎの印象」その1:人目を気にしなさそう )

 


 

私はこんな人です、というのがはっきりしっかりしている。好き嫌いとか、自分のタイプだとかブレないものね…だそうです。これは自分でも薄々感じていました。

指摘を受け改めて振り返ると、確かにその通りだと思いました。私はどちらかというと両極端です。好きなものは大好き、嫌いなものは大嫌い。中間が人よりも少ないのかもしれません。

自分のタイプが明確でぶれないということは、良く言えば芯があると言えますが、それ以外ができないからです。前回も書きましたが、たとえ周りの全員がやっていたとしても、嫌なことは嫌なのでできません。

 

私は流行にも疎いです。テレビも無いし、特に興味が無いのでほとんど知りません。美容室でどうしても手持ち無沙汰のときに、GoodsPressなどを見て最新のOA機器の情報を仕入れるくらいです。

なぜ、誰かが意図的に仕向けた「一時限りのブーム」にいちいち振り回されなければならないのかが、どうも理解できません。まるでカモが雁首揃えてネギ畑へ殺到しているように感じてしまい、気味が悪く感じます。それよりも、自分で好きと思えるものの方が大切だし、物事の取捨選択は自分の意思で行いたいです。

服などもそうです。去年、たまたまファッションに明るい人に、私に合うものを選んで貰って、試しに買ってみたことがありました。今まで自分では選んだことのない色とデザインのワンピースでした。しかし、結局一度着ただけで売ってしまいました。

確かにその服は、周囲の評判も上々でした。選んでくれた彼女のセンスは保証できます。でも、私はどうしても好きになれませんでした。その服がクローゼットにあることが、どうしても我慢できませんでした。お気に入りの服の中にその服があるのを見る度に、気になって気になって仕方がなかったのです。( → 参考記事: 服装がおかしい? )

 

好き嫌いの話に戻ります。好きなことはとことんやってしまいます。庭が大好きですが、少し放置すると直ぐにジャングル化してしまうので「1時間だけキレイにしよう」と思って庭に出ます。すると、気づけば一日中庭にいます。他の予定が全て狂います。

タイマーを使ってもダメです。どうしてもキリの悪いところで鳴るので、またかけ直します。それを数回繰り返し、その内に面倒になってかけなくなります。そもそも「キリ」なんて端から無いので、暗くなって見えなくなるか、仕事に差し支えるかしないと止められません。

このブログをはじめたときもそうでした。ある程度の骨格と、マイルールの構築とシステム化、デザイン設定が終わるまで、ほぼ徹夜でやっていました。やっていると楽しいのと、それが終わらないと落ち着かないからです。

何かに興味を持つと、自分の中で一段落が付くまでそれに過集中します。最低限の睡眠と飲食だけで、自分の望むラインに達するまでぶっ通しで続けてしまいます。仕事の行き帰りも休憩時間中も、そのことで頭がいっぱいです。ときには夢の中でもそのことを続けてしまい、それが反映されていない現実に戸惑うこともあります。

 

庭はもう数年来のお気に入りですが、たまたまその期間だけのマイブームも多いので、基本は一段落付くと落ち着きます。そのため、余り脈絡のない広く浅い知識が増えていきます。でも、やっているときはとても楽しいです。トイレに行く間も惜しいです。

本当に興味を持って楽しいとそこまでやってしまうので、自分で楽しいと思えないことは無意識に拒絶をしてしまうのかな?と、いま書いていて思いました。以前に「できないのではなく、やらないと決めているのでは?」と指摘されたことがあります。自分で決めたつもりは全くないのですが、結果的にはそういうことなのかもしれません。

私は中途半端が苦手です。やるならちゃんと、そうでなければやらない。それでもやらなければならないことは、精神的に辛いので極力作りたくありません。「ほどほどに手抜き」が気持ち悪いのです。だから、強要されるとズドンとなってしまうのかもしれません。

仕事でもそれが出てしまいます。事務、製作、管理、接客、作業… 内容は何でも構わないのですが、一から終わりまですべて自分でコントロールできるものが得意です。共同作業は苦手です。風俗嬢はある意味で個人経営者のようなものだったので、その点ではとても楽でした。

 

 

アスペルガー特有の白黒思考は、比較的早い段階から自覚していました竹を割ったような性格だとよく言われます。ただ「物事の善悪や他人の言動については、それぞれ感じ方や考え方が違う」と学んだおかげで、最近は意識して気をつけるようになりました。

以前は思ったことをストレートに言って、しょっちゅう喧嘩をしていました。特に職場での不公平や不正、非効率で無駄な作業や手順などがどうしても許せなくて、上司相手によく食って掛かっていました。私は上の人としか喧嘩をしません。職歴が異様に多い原因の大部分は、不規則な睡眠による遅刻とこの衝突が原因です。

今でもたまにやりますが、だいぶ減ったと思います。賛同はむしろ積極的に、批判はしないか、するなら「テクニックを使う」ことを覚えました。今の仕事は夜勤なので常に二人体制で、役割分担が明確です。自分の作業領域は自由に集中できるのが有難いです。

 

好き嫌いがはっきりしているということは、長所にも短所にもなり得ると思います。発達障害の有無に関わらず、よく言われるように環境は大事だと切に感じます。

特に凸凹が顕著な場合には、それがより重要になると思います。環境や受け取る相手の立場によっては、同じことをしていても、カリスマになったり厄介者になったりします

お兄ちゃんたちとの「塾」では、それがプラスに受け止められるようです。見習いたいとまで言われたことがあります。同じことを組織の中でやったとしたら、恐らく私は最も扱いづらい部類の人間だったと思います。その場合、私も彼らが嫌いになっていたと思います。

人が出会う環境も大事です。お兄ちゃんたちに出会ったのが大企業の人事の悪戯ではなく、今の環境で本当に良かったと思います。と言っても、大企業には生涯かけても入れる気がしないので、今の環境でなければ出会うことさえなかったと思うのですが。

 

( → 第六回へ続く: 「うさぎの印象」その6:総括(まとめ)  )

 

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